デジタルサイネージ、いわば電子看板の利便性は現在急速に世の中に浸透しつつあります。明確な目的と効果を伴って情報を送り届ける手段として注目され、飲食店のメニューや大型商業施設の案内板、電車の中の天気予報や空港のフライト日程など、活用の場も広がっているため、みなさんも街中で一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?
テレビ、パソコン、携帯電話に次ぐ第4のデジタルメディアとも呼ばれるデジタルサイネージは、屋内に限らず、すでに屋外でも盛んに導入されています。今や広告業界はテレビCMだけでなく、様々な媒体へ新たな市場を形成していますが、デジタルサイネージの屋外での活用は、まさにその先駆けだと言えるでしょう。
そこで今回は、従来の紙媒体とデジタルサイネージを比較したときの3つのメリットをご紹介し、その後、屋外にデジタルサイネージを設置するメリットを、実例に基づいたその宣伝効果とともにご紹介致します。
屋外での看板設置の最新事情について、さっそく見ていきましょう。
デジタルサイネージの3つのメリット
サイネージの最大のメリットとは、紙の媒体とは比べ物にならない宣伝効果です。
従来の情報提供(特にポスターなどの紙媒体)では以下のようなデメリットがありました。
- 動きのない静かな情報提供
- 掲載内容を切り替えるのに、とても手間がかかる
- 印刷物の印刷・製作・梱包配送・張り替えなどのコストがかかる
しかし、宣伝方法をデジタルサイネージに変えるだけでこれらのデメリットが解決されました。
- 映像や音楽などを提供できるため、動きのある情報提供で視覚的に訴えることができる
- CMSを用いて、1つのディスプレイで様々な情報を柔軟に提供できるため、情報更新の手間がない
- 初期費用はかかってしまうが、それ以降の印刷・梱包配送が不要のため、トータルコストを下げることができる
デジタルサイネージを屋外に設置するメリット
1.店舗外
多くの人がデジタルサイネージの屋外活用例として真っ先に思い浮かべるのは、都内のビルなどに大画面で広告を映し出す大型スクリーンだと思います。
あのスクリーンをみなさんはどのくらい意識して見ているでしょうか?
大抵の人は信号待ちをしている一瞬や友達と歩いている途中など、無意識に見ることが多いでしょう。
にもかかわらず、いつの間にかそのスクリーンで流れていたコマーシャルの音楽を口ずさんでいたり、出演していた女優さんに見覚えを感じたりする経験が誰しも一度はあるのではないでしょうか?
実はここに、デジタルサイネージを導入する本質があります。
例えば、飲食店の店舗外にサイネージを設置し、メニューの写真を映像で流すことで、どのお店でランチをするか迷っている人に対して効果的なアクションを起こすことができます。
また、何も食べようと思っていない通行人に対しても、視覚に訴えかけて、その人の潜在意識の中に商品の情報をインプットすることで、次回の来店を期待できるかもしれません。
ポイントは、それが限定された人に対するものではなく、不特定多数の人間、そのサイネージの映像を見たすべての人に対するものだということです。
他にもサイネージなら、紙媒体と違って、商品の映像だけでなく、自社のイメージに合った音楽やオススメのセール情報、期間限定の情報など、設置者の意図に沿ったあらゆるコンテンツを流すことができます。
こうしたあらゆる情報を、不特定多数の人に伝えられることは、サイネージを屋外に設置する最大のメリットだと言えるでしょう。
2.観光地
2020年の東京オリンピック開催が決定したことを機に、デジタルサイネージ事業が市場規模の大きい観光業と結びつき、市場の更なる活性化を狙う動きがあります。
多くの外国人観光客の到来が予想される観光地では、言語の壁が障害となりえます。
ここで、デジタルサイネージの出番です。各所に複数言語に対応させたデジタルサイネージを設置することで、通訳者を雇わずに外国人観光客のストレスを軽減できるでしょう。また、サイネージは同時に、以下のような情報を提供することもできます。
- バスの時刻表
- 観光地周辺の地図
- 観光地の営業・シーズンの最新情報
- 施設の営業時間やイベント状況
- QRコード etc…
サイネージであれば常時表示可能なので、人を雇った場合と異なり、観光客は24時間365日、好きな時にこうした情報を入手できます。
これによって、観光客の現地でのトラブルが格段に減ることが予想されます。
その結果、企業は今までトラブル解決に充てられていた人件費と時間を節約でき、また観光客は観光への満足度が高まるため、両者にとってメリットがあると言えるでしょう。
3.不動産会社
一見、不動産会社とサイネージの繋がりは弱く見えますが、実はそうではありません。不動産会社といえば、窓にたくさんの物件紹介のチラシが貼ってあるイメージを持たれることが多いのではないでしょうか?
実は今、そうした物件情報の掲載先は、だんだんと紙媒体からサイネージへと移行してきているのです。
その背景は4つあります。
まず、デジタルサイネージで物件情報を表示すれば、従来と比べて圧倒的に限られたスペースでの情報発信が可能となります。
また、紙媒体で宣伝する際は、風雨に気を配り、掲載物件の契約状況によって度々広告を作り変え、張り替えなければいけませんでした。
デジタルサイネージであれば、データ更新をディスプレイに反映するだけなので、物理的な手間や人件費が抑えられます
さらに、テレビCMの様な動画と音声を流せるので注目度は大きく、地域や店舗に特化した情報発信が可能です。映像によって物件の内装や間取りを立体的に表現することで、より詳細に物件情報を提示することができます。
タッチパネル対応のコンテンツを導入すれば、インタラクティブな広告を発信することも可能です。
そしてデジタルサイネージであれば営業間外に物件案内を行えるようになり、宣伝効果で言えば実質24時間営業も同然となります。
このように、物件に興味はあるけれど話を聞く暇がなかったお客様や、サイネージの物件案内の情報を見て新しく興味を抱いたお客様の、次回以降の来店を促すきっかけになることから、不動産会社のサイネージ設置は画期的だと言えるでしょう。
4.工事現場
工事現場では多くの書類が使われています。毎度工事業者が増える度、工事許可証が増える度に沢山の紙媒体を掲示しなければならないからです。
しかし、その紙媒体をサイネージに変えることで、今までの印刷等
こうして経費を抑えて作業効率が上がれば、結果的に全体的なコストパフォーマンスを向上させることが可能になるのです。
まとめ
今回は、デジタルサイネージの屋外での活用例と、その宣伝効果を4つご紹介しました。
これらに共通するメリットをまとめると、以下のようになります。
- 紙媒体よりも圧倒的に分かりやすいコンテンツ配信ができる
- いつでも、どこでも、どんなときでも情報発信ができる
- 限られたスペースにも関わらず、膨大な情報発信ができる
- コストパフォーマンスが高い
このように、紙媒体と比べて圧倒的に訴求力の高いデジタルサイネージは、屋外に設置する看板の選択肢として、今や当たり前になりつつあることが、お分かり頂けたのではないでしょうか。
東京オリンピック開催を控え、今後も市場が拡大していくと見込まれているデジタルサイネージの魅力を、是非一足先に実感してみてはいかがでしょうか。