デジタルサイネージは、技術的な要素によってスタンドアロン型、ブロードキャスト型、インタラクティブ型の3つに分けられます。
今回は、それぞれの種類の特徴とおすすめの利用形態を紹介していきます。
各種類良い点も悪い点もあるので、自身がどのような状況で使いたいかを考え、適切なものを利用することが大切です。
※2018年10月18日更新
1.スタンドアロン型
1-1.スタンドアロン型の特徴
スタンドアロン(スタンドアローン)とは、デジタルサイネージ端末が単独で動作する状態を指します。
端末はネットワークに繋がっていませんので、端末のメンテナンスや各種設定の変更などは端末が設置されている場所へ行かなければできません。
一方で、ネットワークに繋がっていないため、ネットワークを介した情報漏えいなどは発生しません。
コンテンツの変更には手間がかかりますが、外部ネットワークへの流出などリスクも少ないことが特徴です。
1-2.スタンドアロン型に向いている利用形態
スタンドアロン型は、コンテンツを頻繁に更新する必要がない場所に向いています。
- 商品サイクルが長い商材を扱っている店舗内での利用
- 一般向け工場見学の案内での利用
- 観光地での観光案内
- 社内でのマニュアル表示や作業手順の表示
2.ブロードキャスト型
2-1.ブロードキャスト型の特徴
ブロードキャストとは、複数の端末にコンテンツを配信し、情報を表示する仕組みを指します。
情報配信の仕組みとしては、端末には専用のソフトがインストールされており、各端末が定期的にサーバにコンテンツの更新情報を取得するような方式になっています。
そのため、各端末は常にネットワークに繋がっている必要はなく、データ取得時のみ通信可能であれば情報が更新されます。
また、各端末がコンテンツのダウンロードに失敗した場合には、旧コンテンツを活用したり、途中までのデータでコンテンツを表示したり、通信遮断のアラートが出る等、アプリケーションによって通信のエラーを補う仕組みを有しています。
ネットワークに繋がっているため、情報漏えいやウィルスに感染する等のリスクが発生します。
各端末での操作制限や専用線の利用などの対応が考えられます。
2-2.ブロードキャスト型に向いている利用形態
ブロードキャスト型は、遠隔地の端末や、複数台の同時運用、コンテンツを定期的に更新する場合などに向いています。
- 各端末に表示されるカタログ情報を本社部門が更新する
- 各店舗の天候や客足をチェックし、状況に応じて新製品情報や割引情報を提供する
- 複数で店舗で一斉にキャンペーン情報を提供する
- 駅や百貨店など、端末設置場所での作業が難しい場合
- 海外に設置された端末の制御
3.インタラクティブ型
3-1.インタラクティブ型の特徴
インタラクティブとは、利用者と情報提供者との間に双方向のコミュニケーションが存在し、利用者の選択により、画面に表示される情報が変化する仕組みを指します。
利用者と情報提供者とのコミュニケーションの手段としてはタッチパネルが主流であり、利用者の選択した内容に従ってコンテンツを提供します。
コンテンツを都度ネットワーク越しに取得するのは負荷がかかるため、コンテンツ自体は各端末に保持します。
コンテンツの更新方法としては、端末が単独で稼働しているシステムであればその端末に直接データを投入、複数台によるシステムであればネットワークを介して定期的にコンテンツをアップデートします。
インタラクティブ型ではタッチパネルに対応したハードウェアが必要なため、通常のデジタルサイネージに比べハードウェアの費用がかかります。
3-2.インタラクティブ型に向いている利用形態
インタラクティブ型は、利用者ごとの情報を提供する場合や、検索機能や絞込み機能などの幅広い選択肢から情報を提供する場合に向いています。
- 観光案内
- エリア・最寄駅・価格帯・間取りなどで不動産物件情報を検索する
- 自動販売機で欲しい商品を購入する
- カタログから色や形状を選択し、利用者自身のイメージにあった商品を表示する
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