近年ディスプレイ技術の進化により、新技術を取り入れた画期的なディスプレイが登場してきています。 とくに最近話題になっているディスプレイが、有機ELを使用した透過ディスプレイです。紙のように薄くて折り曲げることも可能なシート状のディスプレイになります。
今回はその話題の有機EL透過ディスプレイをご紹介します。
まずは、はじめに有機ELの仕組みと特徴をご紹介しましょう。
●有機ELディスプレイ
有機ELとは、「有機Electro Luminescence(エレクトロ・ルミナッセンス)」の略であり、
有機物に電圧をかけることで得られる発光を利用したディスプレイです。
基本的に、発光源の有機層と電圧をかける電極を基盤で挟むだけのシンプルな仕組みで、液晶ディスプレイのようなバックライトなどが不要です。
その最大の特徴はなんといってもその薄さ・軽さです。
厚みは5mmしかなく、液晶ディスプレイの約1/10程度です。
ガラスではなくプラスチック基板を利用しているため、軽く、画面自体を曲げることも可能です。
性能の面でも、自家発光方式であるため、黒がしっかりと表現されコントラストがはっきりとしており、高画質です。
視野角もフリーです。
近年では、課題の1つであった大型化が実現してきています。現在、65インチクラスのディスプレイが販売されています。
●透過ディスプレイとは
透過ディスプレイとは、ディスプレイ上に情報を表示しつつ、そのディスプレイの向こう側が透けて見える構造のディスプレイのことをいいます。 背景が透けて見えることで空間を遮断せずに周囲の環境に溶け込み、実物を重ねて映像を表示するなどの表現が可能なため、空間価値を高める次世代のディスプレイとして注目されています。
●有機EL透過ディスプレイの活用例
ここでは有機EL透過ディスプレイの活用方法についていくつかご紹介いたします。
ショップディスプレイ
商品そのものを見せつつ、その商品の特徴や価格などを紹介できます。ショーウィンドウ全体をデザインされているデパートなどでは活用できるのではないでしょうか。
自動車
バスの窓に設置し、透過して見える景色とディスプレイに映し出されるガイダンスの映像を重ねて観て頂く。観光などの用途にも使えそうですね。タッチ機能をつければ多言語に対応できるようになりますので、外国観光客にも活用できます。
カウンターサービス
チケットカウンター、飲食での対面カウンター、また会社の受付など、対面にて接客するカウンターに設置することにより、空間演出を損なうことなくスタイリッシュに様々な情報を提供ができます。また、タッチ機能をつければよりインタラクティブな情報を提供可能になります。
※DSJ2021 都築テクノサービスブースにて
昨今のコロナ禍において、販売員とお客様の間にアクリル板などを設置されていますが、有機EL透過ディスプレイに変えることにより、コロナ対策は講じつつ、最新情報を提供できるようになります。
●まとめ
まだまだこれからの有機EL透過ディスプレイですが、いくつか製品がすでに販売しております。今回はそのうち1つの製品をご紹介します。
LG 透過型有機ELディスプレイ 55インチ 55EW5F-A
https://www.lg.com/jp/business/digital-signage/lg-55EW5F-A
いかがでしたか?有機EL透過ディスプレイを、活用例を交えながらご紹介しました。
最先端の有機EL透過ディスプレイですが、既に商品化され販売もされています。いち早く導入すれば話題にもなり、宣伝効果があるのではないでしょうか?
電縁では、今回ご紹介した有機EL透過ディスプレイを販売・設置可能です。ご相談ください。