デジタルサイネージの導入費用はどれくらい?価格をリサーチ!

デジタルサイネージ 導入費用 コスト 価格

デジタルサイネージは、ディスプレイの大きさや、付随する各機器の性能などによってその価格に大きく幅があります。
サイネージ市場には多くの会社があり、競争も活発ですが、似たような機器でも価格が事業者によって異なります。

また、多くの事業者はCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)と呼ばれるデジタルサイネージの放映スケジュールなどを管理するソフトウェアを自社で用意しており、それにより導入後の運用方法もそれぞれ異なってきます。

しかし、各社のウェブサイトを確認すると、多くの場合具体的な価格の記載はなく、問い合わせる必要があります。
「実際どのくらいの価格なのか、何にどれくらいかかるのか」という点は非常にあいまいです。

今回は、デジタルサイネージの価格について、それを左右する要素と金額についておおまかにお伝えします。

 

●デジタルサイネージの導入にかかる費用の内訳とは

デジタルサイネージ 導入費用 コスト 価格

デジタルサイネージといってイメージされる機器はディスプレイですが、それだけでは運用できません。
デジタルサイネージはディスプレイ以外にも、STB・CMS・工事(壁掛けなどの場合)・コンテンツなどが必要となります。
トータルの導入コストもそれぞれの要素や組み合わせによって左右されます。

各要素やそれらにかかる費用を見ていきましょう。

ディスプレイ

デジダルサイネージには、多くの場合デジタルサイネージ専用に開発された業務用のディスプレイを使用します。
家庭用のディスプレイを利用することも可能ですが、画面の輝度や表示可能な色、視野角といった性能が家庭用と業務用では異なります。
業務用には、焼き付き防止や防塵対策などのスペックがあり、これは業務用ならではと言えるでしょう。

また、デジタルサイネージでは縦置きで画面を利用する場合も多く、その場合は業務用の使用が推奨されます。
さらに、ひとくちにディスプレイと言っても、画面の明るさや大きさだけでなく、屋外対応、タッチパネル式、マルチ画面対応などの条件により価格も変わってきます。
場所や用途によっては家庭用テレビやパソコンのディスプレイを代用しても問題なく使用できる場合もあります。
その場合、価格をぐっと抑えた低価格のデジタルサイネージを導入することも可能です。

例えば、最も需要のある、いわばデジタルサイネージの基本形ともいえる、店舗の入り口に置くようなスタンドアロン型のデジタルサイネージの場合、
ディスプレイの大きさに応じた価格はだいたい以下のようになります。
・43インチ~55インチの屋内用が10~40万円程度
・32インチ~42インチの屋外用が40~80万円程度

壁掛けのモニターの場合は次のようになります。
・43~98インチ15万~300万程度
・42インチ~55インチのマルチ専用モニターは20万~50万程度

壁掛け/天吊りなど設置タイプ

壁に掛ける、天井から吊り下げるといった設置方法によっては、別途設置作業費、工事費などが必要となります。
こちらの費用に関しては事業者ごと、それぞれの現場ごと、導入台数などによって千差万別ですので、
ほとんどの場合、価格は見積もりを出してから決まります。

STB

STBとは、Set Top Box(セットトップボックス)の略で、デジタルサイネージのコンテンツを再生するためのプレーヤーです。
ディスプレイに内蔵されているタイプと、いろいろなディスプレイに繋ぐことが可能な単体のものがあります。
内臓タイプの場合は、価格もディスプレイに含まれています。
STB単体の場合、1万円程度からありますが、ネットワーク接続ができるもの、縦置き対応など、機能が増えると10万円を超えます。

CMS

CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)は、デジタルサイネージのコンテンツ放映スケジュールを作成しプレーヤーに配信することや、コンテンツを配信することなどを管理するマネージメントシステムです。
ほかに、デジタルサイネージプレイヤーの動作確認やログ管理を行うことができます。
複数台のデジタルサイネージを運用するにあたっては必要不可欠なものと言えます。

最近はCMSのサービス提供にクラウドサービスを利用するかたちが一般的であり、その場合、利用者は月額で使用料を支払います。
クラウドであることで、サーバ構築やダウンロードといった手間を省くことができ、初期費用を抑えつつ、すぐにCMSを利用することが可能です。
CMSの価格の目安は、1端末あたりの月額:4,000円~10,000円程度です。
機能や扱えるデータの量により価格は変動します。

コンテンツ

デジタルサイネージの要ともいえるのがコンテンツです。
コンテンツとは表示再生する画像や動画、例えば店舗であれば、商品の広告、店舗案内、イベントの告知などになります。
コンテンツ作成はその内容や修正の回数、作成にかかる時間などにより料金が大幅に変わってきます。
もちろん、自社で作成をすることも可能です。

以上、デジタルサイネージの価格に影響する要素を分解してみましたが、
それぞれが用途や規模などにより価格に幅があることが分かっていただけたのではないでしょうか?

デジタルサイネージ本体は同じメーカーの製品なのに、代理店によって値段が変わる場合があります。
その場合、見積もりの内容を比較し、何が必要かしっかり見極める必要があるでしょう。

 

●購入?それともリース・レンタル?

デジタルサイネージ リース レンタル コスト 価格

デジタルサイネージを利用する期間は決まっていますか?
デジタルサイネージを導入するにあたっては、製品を購入するだけではなくリースやレンタルといった方法もあります。
状況に次第ではありますが、リース・レンタルの方が低価格で利用できることもあるので、確認しておきましょう。

リース・レンタルの場合は、CMSの利用料やSTBのレンタル料、保守やサービス費用などを月額で支払うことになります。
数日間のイベントなど、比較的短い期間の利用の場合は、パックになっているレンタルがおすすめです。
また、デジタルサイネージの運用がいつまでか決まっていない、もしかすると不要になる可能性があるという場合にもレンタル・リースがおすすめです。
それら以外で、長期でデジタルサイネージを利用する場合には、製品を購入したほうがトータルのコストが安く済む場合があります。

 

●見落としがちなポイント!ランニングコスト

デジタルサイネージ 導入費用 ランニングコスト 価格

本体の価格のほかに、デジタルサイネージに関わる「価格」として見逃せないのはランニングコストです。
コンテンツの作成を代行してもらう場合、その作成費用がかかります。
また、メンテナンスなどの保守や運用の代行をおこなってもらう場合も別途費用が発生することになります。
ネットワーク型のデジタルサイネージを導入する際には、インターネット回線をひく必要があります。

さらに、電化製品なので、当然電気代がかかります。基本的に店舗の場合は営業時間内ずっとつけっぱなしとなるでしょう
一般的にディスプレイの明るさが300~350カンデラの場合、一日15時間使用すると600~700円ほどです。
これが700カンデラくらいになるとぐっと電気代は上がり、2600~3000円ほどになります 。

 

●「安さ」だけで選ぶことのデメリット

デジタルサイネージ 導入費用 コスト 価格

安さに拘れば、手持ちのテレビモニターやタブレット、フォトフレームなどをデジタルサイネージ代わりに利用することも可能です。
一般消費者向けに販売されているため、種類が多く低価格品もあります。
ディスプレイを数万円単位で用意することができます。

しかし、CMS機能がないことでコンテンツの放映スケジュールが設定できません。
それでは、指定の時間に指定のコンテンツを流すことができないので、デジタルサイネージならではのメリットを享受できません。

また、画面の輝度が低く、視認性も業務用と比較すると良くありません。

 

まとめ

以上、今回はデジタルサイネージを価格という側面から考察してみました。
デジタルサイネージの導入には、様々な要素があり、決して安いものではありません。
しかし、デジタルサイネージがある状況とない状況では、数年間で集客や業務改善などに大きな違いが出るかもしれません。

デジタルサイネージの導入にかかるコストに関しては、ここで取り上げたような観点をもとに、想定してみてください。
導入することで削減可能なコストや得られるメリットと、導入のために必要なコストを比較し、最適なデジタルサイネージを選択することが大切です。

【本記事をお読みの読者にオススメの記事】
聞き慣れないけど実は身近に!?デジタルサイネージ事例比較17選
デジタルサイネージを広告・販促に活かすには!~サイズやメリットを把握しよう
どこまで広がる?デジタルサイネージの市場規模
集客効果抜群!外部コンテンツがデジタルサイネージを支える!
今こそ知りたい!サイネージコンテンツをCMSにするべき8つの理由!

前の投稿
顧客ニーズの実現に!デジタルサイネージ最新活用事例~コンビニ編~
次の投稿
デジタルサイネージとは?入門知識から展望まで基本をおさらい!